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リレーエッセイ6月 essay

私のペット                            森 由香子


私はかつて3匹の猫を家の中で、3匹の犬を庭で飼っていた。
その他に大きな象さんみたいな主人1人と、あばれん坊の3匹の熊みたいな男の子3人と同居していた。
私に特別ペットの趣味があるわけでもなく、猫と犬は主人と子供達にせがまれて飼い始めたが、結局お世話をするのは私の仕事となった。
今では、主人も亡くなってしまい、子供達はそれぞれに新しい家族を作り、家に残されたのは、13才になろうとするラブのジョン君と19才の猫のナナちゃんである。
私も高貴(後期)高齢者。老犬と老猫。まるで老人ホームである。
でも長い年月一緒に住んでいればいくらブスでも血統がどうであれ、(猫達は全部我が家の病院に捨てられたものである。)愛情いっぱいになり、彼等と気持ちが通じるものである。人間も同じではないか?と思っている。
刺身の盛り合わせを買うと鯛とマグロはナナちゃんで、残りを私が食する事になる。1週間に1食は野菜スープにお肉を入れた特別なものがジョン君のごちそうである。
しかし、最近は今年入試を失敗した浪人生の孫(男の子)がおばあちゃんと住むと同居して来た為、お肉が食べたい、ケーキが食べたいと私の老後の健康ダイエットをおびやかし始めた。
現在は怪しい者が来るとワンワンとまだ元気な声でほえるジョン君。夜はべったりと私のひざの上で一緒にテレビを見るナナちゃん。時々、まだでも訪れる地震に大丈夫?と声をかける孫。セコムより心強いかなあ?と。
それに母の日には、それぞれに息子達は無論の事、同居中の孫が「とりあえず居候だから」と言って赤いカーネーションの花束を差し出した。長生きしていれば嬉しい事もあるものだと残り少ない老後を頑張ってペット達と共に過ごしている私である。




 国際ソロプチミスト熊本−すみれ

<例会日>
 毎月第3木曜日 午前10時〜
<例会場>
 ANAクラウンプラザホテル
     熊本ニュースカイ

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