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リレーエッセイ 12月 essay

2014年の出来事                         岡村仁美 


 街がイルミネーションで飾られもうすぐXマス、今年もあっという間に過ぎていく。振り返ってみると今年は本当にたくさんの素敵な女性と出会った年だったと思う。その中でも6年振りに会った1人の女性Kさんは私に大きな影響を与えてくれた。以前料理教室の先生だった彼女は音信不通の間に40代で脳梗塞に倒れて右手に麻痺が残り、やっと自分を取り戻そうと頑張っている所であった。そんな彼女が熊本市とフランスの交流事業でくまモンと一緒に笑顔いっぱいでフランスに行き、マルシェの熊本ブースで和菓子を作った話をしてくれた。その中で日本ブームのフランスでは障害を持った方々が作る日本の作品がとても人気だった事を教えてくれたのだが、知り合いの施設の人達が古い着物から作った小物は日本ではなかなか売れない現実も聞き、二人でフランスへ売りに行くことにした。

 フランスは南仏プロバンスで宿はワイナリー。日本人女性の嫁ぎ先で通訳も彼女がしてくれた。初日は赤十字にご挨拶、90歳のニーナさんは彼女を見るなり満面の笑みでハグ。自宅に案内されてお茶会、次の日は小さい村の村長さん主催のランチ会。日本領事館のご夫妻や日本のスポーツ選手の集まりに呼ばれ、和食レストランでディナー。そして日本から持ってきた商品は完売!その後も日仏協会長さん宅へ招待を受けるなど、通常の旅行会社のツアーでは体験できない、とても意義ある旅だった。

 何処へ行ってもKさんはフランスの人達から大歓迎を受け、お菓子の先生と呼ばれ和菓子の美味しさを絶賛された。麻痺のある手で和菓子を作る事は大変だったと思う。なのに彼女は「命をもらった喜びを誰かの為に頑張りたいと!」そんな一生懸命な彼女と寝食を共にし、「私に出来る事は何なのか」を考えさせられた。答えは未だ見つからないがその一つがソロプチミストである。Kさんの純粋な思いを目の当たりにして、これから答えをゆっくり見つけて行こうと思う。

 売れた商品代を施設へ届けた後、日本では売れない自分達の作品をフランス人が愛用してくれているのだという事実を励みに頑張っていると聞いた。

        




 国際ソロプチミスト熊本−すみれ

<例会日>
 毎月第3木曜日 午前10時〜
<例会場>
 ANAクラウンプラザホテル
     熊本ニュースカイ

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