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 リレーエッセイ

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すみれメンバーが毎月交替で執筆します

里山の四季
平成22年10月
福味リキ子
       
 池田に住んで40年近くなりますが、当時は見渡す限りの田んぼと雑木林 上熊本駅が微かに見えるまさに熊本の軽井沢でした。それも今は昔、近くの大学の拡大と共にワンルーム、マンションの立ち並ぶ少しは、都会的(?)な学生街になりました。でも、自宅の周辺だけは取り残されたようにまだ緑が残っています。庭の木々も精いっぱい折々の華やいだ顔を見せてくれます。

 春は6本の桜が満開になりこの時ばかりは主人の出番、ライト、アップでご近所の皆様に、楽しんで頂いてます。ところが、全て道路沿いに咲きますので我が家からは見えません。お向かいのマンションの学生サンたちは駐車場で雨の日でも花見ができます。10時消灯ですが「おばさん、1時間延長」等と声がかかります。おばさんはイケ面の息子(孫?)達の我ままに応えています。
 夏は、野生の高砂ゆりが庭一杯咲きます。朝もやの中、夕暮れの中に白く浮き上がる姿に、やぶ蚊にさされながら見とれています。
 秋は落ち葉の季節、道路に散った落ち葉は、名前はないのですがどうも我が庭の住人らしいのです。優雅に散歩なさる方々を横目でみながらおばさんはせっせと掃除です。
 冬 今年は一面の雪の世界、汚れたものが全部真っ白に覆われました。一番早起きの特権子供のころのように足跡を付けて小さな雪だるまをつくりました。

 このように良くも悪くもついの棲家になるであろう山里の庭、イングリッシュ、ガーデンを夢みていましたが自然のなすがまま雑木林の庭になることでしょう。
それも良しかな。

     
         


              
   
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