リレーエッセイ リレーエッセイ　 すみれメンバーが毎月交替で執筆します エジプトの旅 平成２２年３月 赤池　常子 　　　　    　今回のエジプトの旅は、カイロを中心にアレキサンドリアの地中海を中心とする世界遺産をホテルに連泊で、バスにて廻る楽な旅でした。 　 エジプトの　旅の準備や　二月尽　　   春霞晴れピラミッド現れし カイトベイ　要塞跡や　春の海 地中海　ビーチ散策　春惜しむ ターバンを　巻いて春埃　さけにけり 春寒し　ミイラ作りの　壁画かな 棗椰子　続く畑や　春の草 ナイル川　ディナークルーズや　春の宵 旅終へて　不動参りや　梅香る 　　 　丁度十年前のエジプトはナイル川クルーズ船の旅でした。船は移動するホテル、船上から雄大な風景を楽しみ、船上イベントに参加したり、同級生と楽しんだ思い出の旅でした。カイロよりアスワン・ハイ・ダムまで、特にアブ・シンベル神殿は夫との思い出もあり忘れがたいラムセス二世の大神殿で、年に二回入口から光が差し込む神秘的な日に訪れたことである。 　　 オベリスク　石切場跡　つちふれり   風光る　ナイル川を　さか上る つちふるや　ラムセス二世　巨像見る ミイラ眠る　王家の谷の　春埃 春浅し　ヌピアの女や　ビーズ編む ケブリ神　祀る　ナイルの春の湖 悠久の　ナイルの流れ　月おぼろ みはるかす　ナイルに沈む　春日かな ガラベヤの　仮装パーティ　春の夜 風光る　アスワンダムを　見学す 　　 　特に十年前と変わった事は人と車の多いこと、道路の車の渋滞、マナーの悪さ、塵の多いこと、子供達が学校に行かず働いている。改めて日本の空気の澄み渡り塵一つないきれいな町々日本の良さを痛感致しました。 　　 　近況句   越後路や　小千谷縮みの　雪ざらし 手際よく　庖丁使い　鰤捌く 夫の忌や　空にありたる　しだれ梅