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リレーエッセイ 
すみれメンバーが毎月交替で執筆します
 

クロアチアを行く
平成20年1月
河端 智子
       

 ヨーロッパは何処を歩いても歴史の重みを感じさせられる。
今回訪れたクロアチアも古くはローマ時代の劇場を初め遺跡には事欠かないが、まだ手つかずの自然が随所にいきづいていた。
クロアチアはアドリア海に沿い北から南に伸びる細長い国である。
穏やかな海の彼方はイタリーで、エメラルドグリーンに輝くアドリア海はたとえようもなく美しかった。もしかしたら太古の海そのままの色かもしれない。
   
  秋気澄むアドリア海を目の前に
 
 しかし少し内陸に入ると景色は一変し弾痕の残る廃虚が荒地に点在している。数年間続いた苦難の一端を見る思いがした。内戦で家を離れた若人はほとんど帰村しないそうで老婆が干し無花果を売っていた。

  干し無花果露店にて買ふ峡の里

 次はこの旅のハイライト。舌をかみそうな名前のプリントヴィツェ国立公園。
無数の瀧が流れこむ十余りの湖と深い森。広大な別天地である。でこぼこの狭い木道は三・五粁程つづくハイキングコース。時にはしぶきを浴びながら次々に現れる清冽な瀧や透明な湖に思わず歓声をあげる。水はあくまで澄みきらりと光る魚の群や水鳥の群が共生していた。
とにかく自然の懐にすっぽり包まれた一日であった。
観光立国をめざしクリーンイメージで売出し中の国だがこの素晴らしい海と湖と森、何時までも大事な地球の財産として残して欲しいと願いつつ

   一歩一歩あゆむ木道湖水澄む


                
  
アドリア海



              
   
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