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すみれメンバーが毎月交替で執筆します
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母と二人で

平成19年11月
久峨 典子
       

今年3月、実家の母から電話があり「4月から九州西国33ヵ寺のツアーがあるから行かない?」と連絡がありました。1月から入院している主人の父の病気平癒をお祈りしようとの事、さっそく2人で申し込みましたが・・・元気になってほしい義父は、4月に亡くなってしまいました。どうしようかと思いましたがせっかく申し込んだからと、母と二人巡礼の旅に出発いたしました。

1ヵ月に1回博多駅で待ち合わせ、ツアーバスに乗せていただきツアーが始まります。毎回「先達さん」と呼ばれるお坊さんが同行してくださり、バスの中では「お経」や「ご詠歌」を教えていただきます。私はもちろんツアーの中では若い(最も若い?)方で、母は私に気遣ってかお遍路姿ではなく白い服でお参りしてくれます。母も四国88ヵ寺その他色々お参りしておりますが、ツアーメンバーほとんどの方が坂東、北海道と各地をお参りし終えていらっしゃいました。「いったい皆さんおいくつだろうか?」と思うほど足がしっかりしていて、若ぶってる私達が一番ダメです。北九州5県にまたがる道のりを、昔の人は徒歩で回られたと思うと心から尊敬します。

・ろうそくの火が消えても他の人の火をもらってはいけない。
・後鐘はつかない
   ・・・・など母の指導のもとお参りします。
「ああ、母は私にお参りの仕方を教えときたかったんだなー」と思いました。

この旅も8回で終了ですが、もう6回終わりました。不思議な事に、毎回「不思議」がおこります。毎回母と私の都合の良い日を選んで参加するのですが、1300年前に造られた仏像が私たちの行った日だけ御開帳だったり、日照り続きで干上がっていた「不老長寿」の湧き水がその日だけ水がたまっていたり・・・バスに乗っている時どしゃぶりだった雨が、お参りをする時だけ陽が差してまたバスに乗ったら雨が降りだしたり・・・目に見えない何かが私たちに力をかしてくれている様に感じてなりません。

亡き義父のおかげで私は実家の母と毎月旅をする事ができました。
お義父さん、ありがとう!

 

           



              
   
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