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 リレーエッセイバックナンバー>2006/04 リレーエッセイ

リレーエッセイ 
すみれメンバーが毎月交替で執筆します

私とスキー
平成18年4月
添島峯子 

 真夜中に寝不足になり乍ら観戦した2006年トリノオリンピックが終って早や1ヶ月。日本にとっては荒川選手の金メダルだけになりました。長野大会の時、日の丸飛行隊の金メダルに輝いた団体ジャンプの優勝の瞬間を現地で歓喜のウェーブの中で見届けた時の興奮を思う時、今でも身体中の血が熱くなってしまうのです。今回私にとりましては、ちょっと淋しい結果でしたが、各々の種目の中で選手の皆さんが国民の大きな期待を背中一杯に背負い大変な重圧の中でどんなに頑張った事か、これ亦胸の熱くなる思いです。「選手の皆さん、本当にお疲れ様でした」とねぎらいの言葉をおくりたいと心底思いました。

 「御趣味は?」「スキーです」 若い頃からスキーが大好きでした。私達のクラブにはスイス在住のお子様の所へ毎年の様にスキーにお出かけの何とも羨ましい先輩がいらっしゃいます。私にはとても出来ない事ですが、それでも数少ないチャンスに恵まれスキーを楽しんだ時の失敗談の思い出をひとつ…。

 「ピッツ・コルバッチ(3,451m)の山頂駅(3,303m)からサンモリッツ町の近くまで広がるスキー場での出来事です。その数年前に行きましたサンモリッツではガイドつきで滑ったのですが、その時は、主人の”大丈夫、大丈夫”という言葉を信じて安心して5人のグループで山頂駅からスタートしたのです。駅からは主峰ピッツ・ベルニナをはじめいくつもの4000m近い山々が開け素晴らしい展望でした。山全体が白一色の雪の斜面と真っ青な空だけの中を麓まで滑り降りるのです。高地だけに雪質は良く、何の障害物もなく快適に滑っていたのですが、その代り目印になるものもありません。降りても降りてもまわりには何の道標も見当りません。私達はコースを外れ迷ってしまったのです。不安になり乍らもひたすら下へ向って滑りました。遠くに山小屋とそこにのんびり憩っている人影が見えた時の嬉しかったこと…。”やっぱりガイドさんが必要だったバイ” 何と無責任な言葉でしょう!

 現在、私は膝を痛めてこの3シーズンスキーが出来なくなっています。結婚した頃、”70歳まではスキーをしたいね”と話していたのですが70歳は間もなくです。今一度、白銀のスロープと自然を一体化できるあの爽快感を味わいたいと願いつつリハビリを兼ねた体力づくりに励んでいるこの頃の私です。

コルバッチの山頂駅を出発です
(真ん中が私で右隣の黒いジャンバーが主人です)

小休止の時のパノラマ写真
(1996年3月撮影)





コルバッチ頂上の展望台からの景色
中央やや右、2つのコブのような山の左がピッツ・ベルニナ



 
  ☆似顔絵イラストは松藤真理子会員の作品です


              
   
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